こどもの肥満

こどもの肥満

小児科 池間 尚子

沖縄県では、成人肥満人口の割合が、男性46・4%、女性37・5%と非常に高く、男女ともに全国一です。肥満はメタボリック・シンドロームなどさまざまな病気の温床となるため、子どもの頃からの予防や対策が必要とされ、こどもの肥満への関心が高まっています。最近は、肥満を主訴に小児科外来を受診される子ども達の数も増えてきました。

そこで、今回はこどもの肥満について考えてみたいと思います。

■肥満度
 成人の場合、BMIが25を超えると肥満と判定されますが、日々成長する子どもの場合は、年齢・性別により標準体重やBMI基準値が異なるため肥満の判定は簡単ではありません。まず年齢・性別・身長から標 準体重を導き出し、その値を用いて肥満度を算出します。肥満度20% 以上を肥満と判定し、30 %未満を軽度肥満、30%以上を中等度肥満、50%以上を高度肥満とします。肥満が高度の場合、将来さまざまな病気になる危険が増すだけでなく、すでに睡眠時無呼吸症や脂肪肝などの肥満合併症を発症している可能性が高いため、早急に対策をとる必要があります。
 しかし、成長期の子どもの安易な減食・減量は、必要な栄養素が不足して成長を妨げる可能性があるため避けなければいけません。体重を維持するだけで身長が伸びて肥満が改善する場合もあります。栄養士による栄養指導を受けて正しく理解し、焦らずに食習慣改善を目指しましょう。

BMI (body mass index) = 体重 ÷(身長)²
肥満度(%) =(実際の体重-標準体重)÷ 標準体重

■生活習慣の見直し
生活習慣の見直し
 では、体重を過剰に増やさないためにはどうしたら良いのでしょう。日々の余分なカロリーが脂肪として蓄積されて、肥満になります。肥満対策には、食事、活動、睡眠、テレビ・ゲームなどの生活習慣の見直しが必要です。特に子どもの場合は、家族ぐるみで行う、楽しく続ける工夫をする、できるだけ思春期に入る前に生活習慣を整える、の3点が重要です。また、完食のために給食をおかわりする、親 戚宅でお菓子やジュースをもらうなどの話も、よく耳にします。家族だけでなく、学校や親戚、地域の方々などみんなで協力して、さまざまな場面にひそむ「 肥満の種」に対して工夫しましょう。
■食生活見直しのヒント
 「言うは易く行うは難し」の肥満対策ですが、最後に、生活の一部となっている清涼飲料について見てみます。カロリー「ゼロ」・「オフ」の飲料はカロリーが含まれないと誤解しがちですが、「カロリーゼロ」は100㎖あたり5キロカロリー未満、「カロリーオフ」は100㎖あたり20キロカロリー未満の糖質を含みます。例えば、ある果物エキス入り飲料水は、ペットボトル1本555㎖に95キロカロリー(ご飯約55g)の糖質が含まれます。カロリーを含む飲料は、意識せずにカロリーを過剰摂取してしまうことがあるため、お菓子同様の注意が必要かもしれません。日頃から「栄養成分表示」 を確認して、熱中症予防など目的に合わせて上手に利用しましょう。
 こどもの肥満は、他の病気と同様に「予防」が最も大切です。予防接種を定期的に打つように、家族みんなで、定期的に生活習慣を見直してみましょう。

生活見直しのヒント

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